手術後に「なんとなく体が重い」「痛みが取れない」…その原因、筋膜の癒着かもしれません
ピラティスでしなやかな動きを取り戻すために知っておくべきこと
こんにちは、西宮heso pilatesスタジオのピラティスインストラクター、Naoです。
手術のあとは「少しずつ良くなっていくはず」と思っていたのに…
- 背中がずっと重い
- 腰の張りが取れない
- 動かすと痛いし、怖い
- 他の場所まで不調が広がってきた
そんな声を、heso pilatesでも本当によく聞きます。
検査では「異常なし」。
でも、身体の不調はどんどん増えている──
その原因は、“癒着”と呼ばれる筋膜の問題かもしれません。
筋膜とは？全身を包む“しなやかネットワーク”
筋膜（Fascia）とは、筋肉・骨・神経・血管・内臓など、体のあらゆるパーツを立体的に包み、つないでいる膜のことです。
まるで全身タイツのように、あなたの体の中を張り巡らせています。
- 姿勢を支える
- 動きのなめらかさを保つ
- 力を伝える
- 神経や血管の通り道になる
実はこの筋膜こそ、「痛み」や「動きの悪さ」の根本原因になっていることも少なくありません。
癒着って何？なぜ手術後に起きやすいの？
「癒着は「体が自分を守る修復反応」であり、止血・感染防御・安定化のために必要なプロセスです。
しかし、過剰に起こると筋膜の滑りを奪い、痛みや不調の原因にとなります。
本来、筋膜は層どうしがスルスルと滑り合って動きますが、同じ姿勢が続いたり、ケガ・炎症・手術などがあると、膜どうしがくっついてしまいます。これを「癒着」と呼びます
癒着が起こると、こんな変化が起きます：
- 膜が動かず滑らなくなる→動きがぎこちなくなる
- 水分が減り→膜が乾いて硬くなる
- 神経を刺激しやすくなる→ 軽い動きでも痛みやつっぱりを感じる
- 力の伝達がうまくいかず、離れた場所に痛みが出る
つまり、「膝の手術をしたのに、腰が痛い」など、一見無関係な不調が生まれるのは、筋膜のネットワークが乱れることで起きているのです。
通常の筋肉と筋膜は、繊維が同じ方向に並び、力の伝達もスムーズです。しかし癒着がある組織は、クモの巣のようにぐちゃぐちゃに繊維が乱れ、力の伝達効率が悪くなります。これも動きが悪くなる原因の一つです。ただし、正しく動かすことによって、この乱れた繊維は少しずつ整列し、本来の方向へと配列し直すことができます。
柔らかな“全身タイツ”が、固まった“ガムテープ”に変わるようなイメージです。
こんな症状、思い当たりませんか？
癒着が起きるとまず出る症状（まず初期なら）
- 肩や腰の重だるさ
- マッサージしてもすぐ戻るコリ感
- 動きのぎこちなさ（前屈・腕上げなど）
- 張り・つっぱり感
- 軽い痛みや違和感など…
癒着が進むと起こる症状（重度では）
- 慢性的な腰痛や肩こり
- 関節可動域の大幅な制限
- 猫背や反り腰など姿勢の崩れ
- しびれや血流不良による冷え
- 呼吸の浅さや内臓機能への影響
これらはすべて、筋膜の滑走障害＝癒着が関係しているかもしれません。
実際にあった「まさか癒着が原因だった」ケース
heso pilatesでよくある事例をご紹介します。
呼吸が浅く、疲れやすい
→ 横隔膜と肋骨の癒着で胸郭が動かず、酸素が入りづらかった。といった“本当の意味でのコア”を正しく使える状態をつくることなんです。
四十肩だと思ったら…
→ 肩の筋膜の癒着で関節が動かなかったケース。
検査では異常なしの腰痛
→ 実はお腹〜太もも前面の癒着が原因だった例。
膝の違和感がなかなか取れない
→ 大腿外側の筋膜（腸脛靭帯）癒着による可動制限。
足先の冷えがひどい
→ ふくらはぎ筋膜の滑走障害で血流が滞っていた。
見逃されやすい「内臓の癒着」も要注意！
特に手術後には、内臓と内臓がくっつく癒着が起きることがあります。
これは見えない部分なので、検査では見落とされがちです。
内臓癒着が引き起こす症状例：
- 腸閉塞（癒着性イレウス）→ 激痛・嘔吐・腸切除が必要な場合も
- 婦人科手術後の慢性骨盤痛・不妊→ 婦人科手術後の卵管や卵巣の癒着
- 帝王切開後の子宮内癒着（アッシャーマン症候群）→ 無月経や不妊の原因にも
- 脊椎手術後の神経癒着による坐骨神経痛→ 坐骨神経痛やしびれが悪化
- 膝関節の線維症で曲がらなくなる→ 膝が曲がらなくなるほどの可動域制限
皮膚の傷よりも、お腹や骨盤内の癒着の方が深刻なケースが多くあります。
heso pilatesでできること｜癒着と筋膜のリカバリー
heso pilatesでは、「筋膜の滑らかさを取り戻す」ことを重視したレッスンを提供しています。
🔹安全なプログラムで、身体本来のしなやかさを大切にしています。
- 呼吸法：横隔膜と内臓の滑りを引き出す
- 伸び・ねじり・揺らす動き：膜の層を解放
- 正しい姿勢・歩き方の再教育：再癒着の予防
私たちは単に「筋肉を鍛える」のではなく、“全身の膜の流れを整える”ことを目的としています。癒着が起こると、筋膜はまるで “全身に走る線路がこんがらがって、動きの電車が止まってしまった” ような状態になります。本来スムーズに動くはずの身体が、筋膜の乱れによってブレーキをかけられてしまうのです。
しかし、正しく身体を動かしていくことで、クモの巣のように乱れた繊維も少しずつ整列し、本来の方向へと配列し直すことができます。
つまり癒着は放置すれば不調の原因になりますが、適切なエクササイズで改善へと導けるのです。
癒着が整うと、身体はどうなる？
- 動きが軽くなる
- 痛みが減っていく
- 姿勢が自然に整う
- 呼吸が深くなる
- 睡眠や内臓の調子が良くなる
あなたの身体の「電車の線路」が、再びスムーズに動き始めるように。
筋膜を整えることで、全身のつながりが蘇るのです。
最後に｜こんな方へ体験レッスンをおすすめします
- 腰痛の術後の不調がなかなか改善しない
- 慢性痛や違和感の原因が分からない
- 姿勢や動きのクセが気になる
- 「筋肉を鍛える」より、「ちゃんと回復したい」
- 自分の身体とちゃんと向き合いたい
もし一つでも当てはまったら、HESO Pilatesのプライベートレッスンを体験してみてください。
一人ひとりに合わせた動きと観察で、「今のあなたの身体に必要なこと」をお伝えしています。
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気になる方は、ぜひお気軽にプライベート体験レッスンにお越しください。体験セッションはマンツーマンなので、あなたの身体の状態を丁寧に見させていただきます。
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