マシンピラティスとは?「怖そう」は誤解?
こんにちは。西宮/東京港区にあるマシンピラティス専門スタジオ「heso pilates」でインストラクターをしているJacquinです。
最近、街を歩いていると「マシンピラティス」「リフォーマーピラティス」という看板をよく見かけるようになりました。ピラティスがここまで広まったことは、指導者として純粋に嬉しいことです。
ただ、一つ気になることがあります。
ほとんどのスタジオが「リフォーマー」という1種類のマシンしか置いていないこと。
実は、ピラティスのマシン(equipementイクイップメントと呼びます)はリフォーマーだけではありません。キャデラック、チェア、バレル……それぞれに異なる設計思想と役割があり、組み合わせて使うことで初めてピラティス本来の力が発揮されます。
「そもそもマシンピラティスとマットピラティスって何が違うの?」「マシンは怖そう……」という声もよく聞きます。
今日は、ピラティスのマシンの種類とその特徴、マシンとマットの違い、そして40代・50代・60代・70代の方がピラティスを選ぶ際に知っておいてほしいことを、できるだけわかりやすくお伝えします。
マットピラティスとは?基本からおさらい
マットピラティスとは、ピラティスマットの上で行うピラティスです。道具を使わず、自分の体重を負荷として使いながら、体幹を鍛えたり、姿勢を整えたりしていきます。
ヨガに似ているイメージを持つ方も多いですが、ヨガとピラティスは別物です。ヨガが呼吸・瞑想・柔軟性を中心に置いているのに対し、ピラティスは「体の機能的な動き」と「深部の筋肉(インナーマッスル)の活性化」を目的としています。
マットピラティスの特徴
- 道具が不要で、場所を選ばない
- 費用が比較的安く、グループレッスンでも受けやすい
- ピラティスの基本的な動き・原則を学ぶのに最適
- 自分の体重が負荷になるため、負荷の調整が難しい
マットピラティスはピラティスの入口として非常に優れています。ただ、体に痛みや制限がある方、体重そのものが負担になる方には、マシンのサポートがある方が安全に取り組めるケースも多いです。
マシンピラティスとは?「怖そう」は誤解です
マシンピラティスとは、専用の器具(イクイップメント)を使って行うピラティスのことです。初めて見ると「なんだか怖い」「拘束されそう」と感じる方もいます。でも実際に使うと、多くの方が「これは優しい道具だ」と感じます。
なぜ怖くないのか——スプリングの役割
ピラティスマシンの最大の特徴は、スプリング(バネ) を動力として使うことです。スプリングは二つの機能を同時に持ちます。
一つは「サポート」。体の動きをスプリングが補助するため、筋力が弱い方や体に痛みがある方でも、安全に体を動かすことができます。
もう一つは「負荷」。スプリングの強さを変えることで、同じ動きでも軽くも重くもなります。リハビリ段階の方から、アスリートまで、同じ器具で対応できるのはこのためです。
つまり、マシンピラティスのマシンは「体を壊すための道具」ではなく、「体をサポートしながら変えるための道具」 です。
ピラティスのマシン(器具)4種類を詳しく解説
街中のスタジオにはほとんど置いていない器具もありますが、本来のピラティスには4種類の主要なアパラタスがあります。
1. リフォーマー
現在、マシンピラティスといえばほぼリフォーマーを指すほど、最も普及している器具です。
ベッドのような形をしていて、上に乗って横になったり、座ったり、立ったりしながらエクササイズを行います。スプリングに繋がれたプラットフォーム(キャリッジ)の上に乗り、脚で押したり、手で引いたりすることで全身を鍛えます。
リフォーマーでできること
- 体幹の安定性を高める
- 下半身(臀部・太もも・ふくらはぎ)の筋力強化
- 上半身(肩・背中・腕)のエクササイズ
- 脊椎の柔軟性と安定性のバランスを整える
リフォーマーは多用途で、初心者から上級者まで幅広く対応できるため、ピラティスの入門にも最適です。

ただし、リフォーマーだけでは体の特定の部位(特に背骨の伸展や側屈)に十分アプローチしにくい場合があります。リフォーマーだけのスタジオには、ここに限界があります。
2. キャデラック(トラピーズテーブル)
キャデラックは、ピラティスの中で最も歴史的な背景を持つ器具です。
ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティス氏は、第一次世界大戦中、病院の病棟でベッドに横になったまま動けない負傷者のリハビリを担当していました。そのとき彼が考案したのが、ベッドのフレームにスプリングを取り付け、寝たままでも手足を動かせるようにする仕組みです。これがキャデラックの原型です。
正式な器具として発展したキャデラックは、平らなテーブル(ベッド)の上に金属のフレームが組まれ、スプリング・バー・ストラップ・ロールダウンバーなど多彩なパーツが取り付けられた大型器具になりました。
キャデラックでできること
- 脊椎の伸展・屈曲・回旋を安全に引き出す
- 肩関節・股関節の可動域を広げる
- 体の一部を固定しながら、特定の部位だけに集中して動かす
- 逆さまになるようなダイナミックな動き(上級者向け)
- 体の硬さや痛みに対応したリハビリ的アプローチ

キャデラックは「体の使い方を根本から整える」器具として非常に優れており、痛みがある方や体の動きに制限がある方にも対応できます。
heso pilates のレッスンでは、理学療法士監修のもとキャデラックの使い方を深く学びます。
3. チェア(ワンダーチェア)
チェアは、椅子のような形をしたコンパクトな器具です。
ジョセフ・ピラティス氏が「自宅の椅子を使ってエクササイズができるようにしたい」というアイデアから生まれたと言われています。椅子をひっくり返したような形状の土台に、スプリングとペダルを取り付けた構造で、一見するとただのスツールのように見えます。
コンパクトなサイズでありながら、実はすべてのアパラタスの中で最も高い負荷をかけられる器具の一つで、上級者向けのエクササイズも数多くあります。
チェアでできること
- 座った状態で行う腹筋・体幹のエクササイズ
- ペダルを押し下げる動きによる下半身の筋力強化
- 片脚ずつ動かして左右のバランスを整える
- 立ったまま行う高負荷・高難度のエクササイズ
- 上半身と下半身を連動・分離させて動かす複合運動

特に片脚ずつのエクササイズは、左右差の改善や転倒予防にとても効果的です。40代以降、バランス感覚や筋力の左右差が気になり始めた方には意味のあるトレーニングになります。
4. バレル
バレルは「樽(たる)」を意味する言葉で、その名の通り丸みを帯びた形の器具です。
大きく分けて、はしごがついた「ラダーバレル」と、アーチ型の「スパインコレクター、アークバレル」の2種類があります。バレルは脊椎のカーブを自然にサポートするように設計されており、背骨を安全に伸ばしたり曲げたりする動きに特化しています。他のアパラタスと比べてスプリングを使わないぶん、ストレッチと姿勢の調整に特化した器具と言えます。
バレルでできること
- 背骨の柔軟性を高める(特に胸椎・腰椎)
- 体の横方向(側屈)の可動域を広げる
- ストレッチと筋力強化を同時に行う
- 体幹の安定と脊椎の動きのバランスを整える
- 猫背・反り腰などの姿勢改善

特に「背中が硬い」「猫背が気になる」「腰がだるい」という方に変化を感じやすい器具です。長年デスクワークをしてきた方、首や肩に慢性的なこりがある方にとって、バレルを使ったエクササイズは大きな気づきをもたらすことがあります。
マシンピラティスとマットピラティスの違いまとめ
| マットピラティス | マシンピラティス | |
|---|---|---|
| 道具 | なし(マットのみ) | リフォーマー・キャデラック等 |
| 負荷の調整 | 難しい(自重のみ) | スプリングで細かく調整可能 |
| 体のサポート | なし | スプリングが補助してくれる |
| 痛みや制限がある場合 | 対応が難しいことも | 対応しやすい |
| コスト | 低い | 高い(器具・スタジオが必要) |
| 場所 | どこでも | 専用スタジオが必要 |
どちらが優れているということはありません。大切なのは、自分の体の状態と目的に合った選び方をすることです。
体に痛みや制限がない方には、まずマットで基本の動きを学び、その後マシンでより深くアプローチするという順番が理想的だと考えています。一方、体に痛みがある方や、動きに大きな制限がある方は、最初からマシンでサポートを受けながら動く方が安全です。
複数のマシンがあることの最大のメリット
リフォーマー1台しかないスタジオと、4種類のアパラタスが揃ったスタジオでは、できることがまったく異なります。
複数のマシンがあることの最大の強みは、インストラクターが一人ひとりの体の状態に合わせて、最適な器具とエクササイズを選べることです。
たとえば、腰が痛い方にはキャデラックで脊椎の動きを丁寧に引き出し、左右のバランスが崩れている方にはチェアで片脚ずつのトレーニングを、背骨の柔軟性が必要な方にはバレルを使う——このようにその日の体の状態や目的に応じて器具を組み合わせることで、あなただけのカスタマイズされたセッションになります。
「ピラティスをやったけど体が変わらなかった」という方の多くは、一種類の器具だけで画一的なエクササイズを繰り返していたケースが少なくありません。体を変えるには、その人の体に合った動きが必要です。
40代・50代・60代・70代にマシンピラティスが向いている理由
若いころは多少無理をしても体が回復しますが、40代を過ぎると関節・筋肉・骨の状態が変わってきます。
「激しい運動はもうできない」
「ジムに通ったら膝が痛くなった」
「ヨガをやっていたが腰を傷めた」
——そういった経験を持つ方は少なくありません。
マシンピラティスが40代以降に特に適している理由は、「体をサポートしながら動かせる」という点に尽きます。
スプリングによる補助があることで、関節への負担を最小限に抑えながら必要な筋肉を使えます。また、ピラティスは骨盤・脊椎・肩・股関節といった「体の土台」を整えることを重視しているため、日常生活の動作が楽になったと感じる方が多いです。
さらに、マシンを使うことで「正しい動き」が体でわかりやすくなります。マットでは「どこを使えばいいかわからない」という方でも、スプリングのサポートがあることで体の感覚が掴みやすくなります。
heso pilatesには40代・50代・60代のお客様も多く、「体が変わった」「長年の腰痛が軽くなった」という声をいただいています。
よくある質問
Q:リフォーマーピラティスとマシンピラティスは同じもの?
リフォーマーピラティスは、マシンピラティスの一種です。リフォーマーという器具を使ったピラティスを指します。ただし、マシンピラティスにはキャデラック・チェア・バレルも含まれます。「リフォーマー専門スタジオ」は、マシンピラティス全体のうちの一部しか提供していないとも言えます。
Q:マシンは初心者でも使えますか?
はい。スプリングの調整で負荷を下げられるため、初心者や体力に自信がない方でも安全に使えます。むしろ、動かし方を誤りにくいという意味で、初心者向けとも言えます。
Q:マットとマシン、どちらから始めれば良いですか?
体に痛みや制限がある場合は、マシンから始める方が安全です。痛みがなく体を動かすことに慣れている方は、マットで基礎を学んでからマシンに移行するのが理想的です。どちらが自分に向いているか迷う方は、まず無料説明会でご相談ください。
Q:ピラティスは何歳からでも始められますか?
年齢による制限はありません。実際に70代・80代の方でも取り組んでいます。「今からでは遅い」ということはなく、むしろ今始めることが体の未来への大切な投資です。
まとめ:マシンは「壊さずに変える」ための道具
街に増えているリフォーマーピラティスのスタジオは、ピラティスが広まるきっかけとして素晴らしいと思っています。ただ、ピラティスにはリフォーマーだけでなく、キャデラック・チェア・バレルという器具があり、それぞれが異なる役割を担っています。これらを組み合わせることで、体のより深いところにアプローチすることができます。
そして「マシン」は決して怖いものではなく、体をサポートしながら、負荷も提供してくれる優れた道具です。特に体に不安を持つ40代・50代・60代・70代の方にこそ、使ってほしい器具だと思っています。
heso pilatesでは「壊さない、変える」という指導理念のもと、すべてのマシン(イクイップメント)を使いながら、一人ひとりの体に合わせたセッションを提供しています。
「実際にマシンを体験してみたい」「自分の体にどのマシンが合うか試してみたい」という方は、まず体験レッスンにお越しください。あなたの体の状態をしっかり確認しながら、最適なエクササイズをご提案します。
忙しい人でも始めやすいHESOの仕組み
ピラティス初心者は、いつでも大歓迎です。
- 時間がある方 → 週1〜2回がおすすめ
- 忙しい方 → 月2回からでもOK
HESOは月謝制ではなく完全予約制なので、ご自身のスケジュールに合わせて自由に通えます。お仕事・家事・育児の合間でも、無理なく続けられます。



