HESO TOKYO初開催|STOTT PILATES®解剖学基礎コースを終えて

Anatomy-focused figure of a muscular torso with the title 'Anatomy & Exercise Fundamentals for Movement Professionals' by STOTT PILATES.

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なぜ参加者の表情は2日目から変わったのか?PBL型学習がもたらす「本当の理解」

こんにちは。西宮/東京港区にあるマシンピラティス専門スタジオ「heso pilates」でインストラクターをしているJacquinです。

先日、HESO TOKYOでは初開催となるSTOTT PILATES®の「解剖学基礎コース(Anatomy & Exercise Fundamentals for Movement Professionals ムーブメント専門家のためのアナトミー&エクササイズ基礎コース)」を開催しました。今回のコースには17名の方々が参加してくださいました。

参加者の皆様の背景は本当にさまざまでした。これからピラティスインストラクターを目指している方、すでに現場で活動されているインストラクター、ヨガやバレエ、パーソナルトレーニングに携わっている方、そして「解剖学に苦手意識がある」という方も多くいらっしゃいました。

中には、

「他団体の養成を受けたけれど、身体がよく分からなかった」
「筋肉名は覚えたけれど、実際のレッスンになると繋がらない」
「お客様の身体を見ると頭が真っ白になる」

という悩みを持った方もいました。

このコースは、6日間・合計30時間という長時間のプログラムです。

最初の1日目、皆さんの表情にはかなり緊張や不安が見えていました。

「本当に理解できるのだろうか」
「筋肉の名前を覚えられるだろうか」
「姿勢分析までできるようになるのか」
「養成コースについていけるだろうか」

そんな気持ちを抱えながら参加された方も少なくありませんでした。

特に、解剖学に対して「暗記科目」というイメージを持っている方ほど、不安が強かったように感じます。

ですが、とても印象的だったのは、2日目、3日目と進むにつれて、参加者の表情が少しずつ変わっていったことです。

最初は黙々とノートを書いていた方々が、徐々に自分から質問をするようになり、身体を触って確認しながら動きを考え、参加者同士でディスカッションを始めるようになりました。

「あ、こういうことだったんですね」
「今までバラバラだった知識がつながりました」
「身体が立体で見える感じがします」

そんな声も少しずつ増えていきました。

特に面白かったのは、最初は「正解を聞こう」としていた方々が、途中から「自分で考えよう」とする姿勢に変わっていったことです。

これは、単純に知識量が増えたという話ではありません。

“身体の見え方”そのものが変わり始めていたのだと思います。

そして最終日のアンケートでは、多くの方が共通して、

「解剖学が初めて楽しいと思えた。苦手意識が克服できました」
「暗記ではなく理解する感覚が分かりました」
「これまで学んできたピラティスの概念が、いい意味で覆されました」
「IMP、IR養成コースの前に受けて本当に良かったです」

と書いてくださっていました。

今回、その変化を生み出した大きな理由のひとつが、コース進行の中で取り入れた「PBL(Problem Based Learning)」という学習方法です。

今日は、

  • PBLとは何か
  • なぜHESO academyで重視しているのか
  • “先生がずっと喋る授業”と何が違うのか
  • なぜ理解が深くなるのか

についてお話ししたいと思います。

PBLとは何か?

PBLとは、「Problem Based Learning」の略で、日本語では「問題解決型学習」と呼ばれています。

一般的な授業というと、多くの方は「先生が前で説明をして、生徒がノートを取る」というスタイルをイメージされると思います。

heso tokyo pilates_stott pilates merrithew machine

もちろん、その方法自体が悪いわけではありません。

実際、知識を整理したり、全体像を理解する上では、講義形式にも大切な役割があります。

ですが、特に解剖学や身体の動きを学ぶ場合、それだけでは理解が浅くなりやすいという問題があります。

なぜなら、人体は「立体」であり、「常に動き続けているもの」だからです。

本の中の筋肉図や骨格図は平面です。

しかし実際の身体は、

  • 呼吸をしながら
  • 重力に対応しながら
  • 関節同士が連動しながら
  • バランスを取りながら
  • 無意識に代償しながら

動いています。

つまり、「名前を覚えるだけ」では、実際の身体の理解にはつながりにくいのです。

PBLでは、単純に知識を受け取るだけではなく、

「なぜこの姿勢になるのか」
「なぜこの動きで代償が起きるのか」
「どこに問題があるのか」
「どの筋肉が働いていないのか」

を、自分自身で考えながら学習していきます。

つまり、暗記中心ではなく、「考えること」を重視した学習方法です。

なぜPBL型学習は理解が深くなるのか?

今回のコースでも、参加者同士でディスカッションをしたり、実際に身体を動かしたり、触診をしながら確認する場面を多く取り入れました。

最初は、

「間違えたらどうしよう」
「こんなこと聞いていいのかな」

と遠慮していた方も、徐々に自分の考えを話せるようになります。

これは非常に大切なプロセスです。

なぜなら、人は「ただ聞いた情報」よりも、「自分で考えた情報」の方が圧倒的に記憶に残りやすいからです。

例えば、

「この人はなぜ腰が反って見えるのか?」
「股関節の可動域と胸郭の硬さは関係しているのか?」
「この動きでどの筋肉が働いているのか?」
「なぜ同じエクササイズでも、人によって反応が違うのか?」

こうした問いを、自分で考え、身体を見ながら確認し、さらに他人に説明することで、知識が単なる暗記ではなく、「使える理解」へと変わっていきます。

実際、解剖学でつまずく方の多くは、「理解力がない」のではありません。

問題は、「身体を立体的に理解する学び方」を経験していないことにあります。

実は、私自身も大学でPBL型学習を経験していました

今回のコースを進めながら、私自身の大学時代を思い出していました。

私は理学療法学科で学んでいましたが、当時もただ座って授業を聞くだけではありませんでした。グループでレポートを作成し、ディスカッションし、発表する機会が非常に多かったです。

例えば、

「運転中の人の身体の使い方を分析する」
「ジャンプの高さと床の材質の関係性を考察する」
「なぜこの代償動作が起きるのかを説明する」

など、実際の動作や現象をベースに考える授業が多くありました。正直、当時はかなり大変でした。

ただ知識を覚えるだけでは通用しないからです。ですが今振り返ると、その学習方法だったからこそ、「現場で使える知識」になったのだと思います。もし単純な暗記だけだったら、ここまで身体を見る力は育っていなかったと思います。

「覚える」ではなく「身体が見える」ことが重要

今回の参加者の中にも、

「筋肉名は知っていたけど、実際の身体で見えなかった」
「姿勢分析になると急に分からなくなった」
「動きになると頭が真っ白になった」

という方が多くいました。

これは決して珍しいことではありません。

なぜなら、多くの人は「解剖学=暗記」と思ってしまうからです。

しかし、本来の解剖学は「身体を理解するための言語」です。

筋肉名を覚えることが目的ではありません。

その筋肉が、

  • どこにあるのか
  • どんな方向に働くのか
  • どの動きと関係しているのか
  • なぜその代償が起こるのか
  • 呼吸や姿勢とどう関係しているのか

を理解して初めて、現場で使える知識になります。

質問しないと、「どこまで理解できているか」が分からない

今回のコースに参加した方たちは、最後には皆さん共通して理解してくださっていたことがあります。

それは、

「質問しないと、自分がどこまで理解できていて、どこが理解できていないのか分からない」

ということです。だからこそ、HESO academyでは質問を“大歓迎”しています。実は、日本の学習環境では「質問すること」に苦手意識を持っている方が本当に多いです。

「こんなこと聞いたら恥ずかしいかもしれない」
「みんな理解しているのに、自分だけ分かっていないかもしれない」
「話を止めたら迷惑かな」

そう思ってしまい、分からないまま飲み込んでしまう方が非常に多いのです。ですが、身体の学習において一番危険なのは、“分からないまま進むこと”です。なぜなら、解剖学や運動学は積み木と同じだからです。

土台が曖昧なまま進むと、後になって、

「姿勢分析になると分からない」
「プログラミングになると混乱する」
「キューイングが全部同じになる」
「代償動作が見抜けない」

という状態になりやすいです。

逆に言えば、「自分はどこが分かっていないのか」を理解できた瞬間から、学習は一気に前へ進み始めます。

今回のPBLでは、ただ先生の話を聞くだけではなく、

「なぜそう思ったのか?」
「他の人はどう見えたのか?」
「この動きの違和感はどこから来るのか?」

を、参加者同士でもディスカッションしてもらいました。

すると面白いことに、

「自分では全然分からなかった部分が、他の人の説明で急につながった」
「質問したことで、自分が理解している部分と理解できていない部分が整理できた」
「“分からない”と思っていたけれど、実はあと一歩だった」

という瞬間が、2日目・3日目から一気に増えていったのです。

これは、ただ講義を聞くだけでは起こりにくい変化です。

人は、自分の言葉で説明しようとした時に、初めて“本当に理解できているか”に気づきます。

そして、質問することで、自分の頭の中のバラバラだった知識がつながり始めます。

実際、他スタジオや過去の養成で、

「怖くて質問できなかった」
「みんなの前で聞きづらかった」
「理解できないまま終わってしまった」

という経験をしてきた方も、今回かなり多くいらっしゃいました。

だからこそ、HESO academyでは、「質問ウェルカム」の環境をとても大切にしています。

分からないことを聞けること。
間違えてもいいこと。
自分の考えを話してみること。

実は、それこそが“本当に身体を理解する第一歩”だからです。

そして私は、質問の量は「やる気がない」ではなく、「真剣に考えている証拠」だと思っています。

むしろ、たくさん悩み、たくさん質問した方のほうが、後から一気に伸びる場面を何度も見てきました。

HESO academyが目指しているのは、「正解を暗記する場所」ではありません。

身体を見て、考えて、つながって、「理解できる楽しさ」を感じられる場所です。

HESO academyが大切にしていること

HESO academyでは、「資格を取ること」だけをゴールにしていません。もちろん資格は大切です。ですが、それ以上に大切なのは、

現場で本当に使える力を育てること

だと考えています。

実際、インストラクターになった後、多くの方が悩むのは、

  • 何を見ればいいか分からない
  • プログラムが組めない
  • お客様の身体が理解できない
  • 修正が分からない
  • キューイングが単調になる
  • 応用ができない

という部分です。

つまり、「知識」と「現場」がつながっていない状態です。

だからこそ、HESO academyでは「考える力」を育てることをとても大切にしています。

最後に|解剖学は怖いものではない

今回の6日間を通して、最初は不安そうだった参加者の皆さんが、最後には笑顔で、

「もっと勉強したいです」
「身体を見るのが楽しくなりました」
「今まで受けてきたレッスンの意味がつながりました」

と言ってくださったことが、本当に印象的でした。

解剖学は、怖いものではありません。

そして、特別な人だけが理解できるものでもありません。

正しい方向で学び、立体的に身体を理解し、自分の身体で体験していくことで、誰でも少しずつ理解できるようになります。

そして、その理解は必ず、

  • レッスンの質
  • 観察力
  • キューイング
  • お客様への安心感
  • プログラミング力

につながっていきます。

HESO academyでは、これからも「現場で活きる学び」を大切にしながら、一人ひとりの成長をサポートしていきたいと思っています。

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  • どこまで準備すればいいのか
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